ラッコサーバーは高機能な割に安いレンタルサーバーです。
ラッコサーバーのコントロールパネルはラッコサーバーの公式サイトからログインして利用します。
コントロールパネルでは様々な設定ができます。ブログを運営していくと設定が必要になるときもあるかと思います。
今回はラッコサーバーコントロールパネルの解説をしていきます。
ラッコサーバーの特徴
ラッコサーバーはブログをハッカーから守るためのWAFが搭載されています。
またWebサーバーに高速に動作し、大量アクセスに強いLiteSpeedが搭載されています。LiteSpeedについては以下の記事で解説しています。
●レンタルサーバーの選び方【初めてのレンタルサーバーを決めるための予備知識】
LiteSpeed搭載でWAFが使えるレンタルサーバーの中では業界2番手か最安値くらいの料金からWordPressブログが始められます。
またかんたんブログスタート機能やかんたんWordPress移行という機能が存在し、面倒なサーバー周りの設定なしにWordPressブログを始めることができたり、簡単に他のレンタルサーバーからWordPressブログの引っ越しができたりします。
そしてラッコマーケットというラッコ株式会社が運営するサービスを使えば、WordPressブログが簡単に売買でき、うまく売れればブログへの投資資金を素早く回収できます。
ラッコサーバーのコントロールパネル【便利ツール】
ラッコサーバーのコントロールパネルにログインするために、まずラッコサーバーのトップページ右上からログインします。

ラッコIDのログイン画面に遷移するのでサーバー契約時のメールアドレスとパスワードでログインします。
ラッコサーバー関連サービスがまとめられている
PC表示だとログイン後の画面の左側にラッコサーバー関連サービスがまとめてあります。

- サーバー管理
- 新規契約
- かんたんブログスタート
- かんたんWordPress移行
- 操作履歴
- ラッコマーケット
- ラッコドメイン
サーバー管理概要
サーバー管理でサーバー内の細かい設定を行います。
詳細は後述します。
WordPressのインストールやアンインストール、phpMyAdminの設定などができます。
新規契約

新規契約でサーバーの契約ができます。かんたんブログスタートがあるのになぜサーバーの契約項目が別にあるのか、と考えるかもしれません。
サーバーの契約項目が存在する理由は、かんたんブログスタートはラッコドメインでドメインを管理するように自動的に紐づけが行われるので、ラッコドメイン以外のドメイン管理サービスでドメインを管理してレンタルサーバーだけラッコサーバーにしたい、というときにこの項目が必要だからです。
もちろんかんたんブログスタートを利用しなくてもWordPressの自動インストールなどはサーバー管理の項目に存在するので、他社程度の簡単さでWordPressのインストールができます。WordPress自動インストールでさえ簡単な部類のサービスです。かんたんブログスタートが簡単すぎるのです。
かんたんブログスタート

以下の項目の設定を自動化して簡単にWordPressブログを作成できるサービスです。
- ドメイン登録
- ネームサーバー変更
- ドメイン追加
- 独自無料SSL設定
- WordPressインストール
注意点としてはドメインがラッコドメイン管理となるため、他のドメイン管理サービスより少しだけ割高となる点です。
例えば業界最安級のXserverドメインとラッコドメインの「.com」、「.jp」の1年更新料金を比較すると下のようになります。
- ラッコドメイン「.com」:1,628円
- ラッコドメイン「.jp」:3,168円
- Xserverドメイン「.com」:1,428円
- Xserverドメイン「.jp」:3,102円
差はそれほど大きくないので、かんたんブログスタートの利便性やラッコマーケットとの連携のしやすさを考えれば、それほど気にすることはないと思います。
かんたんWordPress移行

3パターンで移行できます。
- WordPressログイン情報で移行する(他社 ⇒ ラッコ)
- FTP情報で移行する(他社 ⇒ ラッコ)
- ラッコサーバー契約間で移行する(ラッコ ⇒ ラッコ)
まず「WordPressログイン情報で移行する」をやってみて、失敗したら「FTP情報で移行する」を実行するのがよいようです。
また意外に需要があるのが「ラッコサーバー契約間で移行する」です。
ラッコサーバーには運営できるブログが一つだけのRK1プランと複数ブログが運営できるRK2プランが存在します。
RK2プランは一つの契約で運営できるブログ数に制限がないです。データベースとドメイン数が無制限となっています。またRK2プランの目安PVが500万PV/月となっています。
このため複数ブログをRK2プランでたくさん運営して、売りたくなったらRK1プランに分離するという手法が成立します。
分離する必要があるのはラッコマーケットの利用規約が次のようになっているためです。
1つのサーバー契約に対し、1つの独自ドメイン※が設定されている(ラッコマーケットでは1サイトずつ個別での出品が必要です。複数サイトまとめての販売はできません)
ラッコサーバー, ラッコマーケット出品条件
RK2プランで500万PV/月程度さばけるということは、30万PV/月の超人気ブログに成長したサイトが単純計算で16サイト運営できることになります。
実際は30万PV/月のサイトを50万円以下で売るのは割に合わないのでラッコM&Aを利用することになりますが、複数サイトの運営では3サイト以上を運営するならRK2プラン一つにサイトをまとめたほうが、RK1プランで3つバラバラにサイトを運営するよりお得です。
そしてサイトを売買するときだけRK1プランにかんたんWordPress移行で分離させます。
さらにラッコマーケットで購入するブログはRK1で売られることが多いので購入したサイトをRK2プランに統合するという使い方も成立します。
かんたんWordPress移行は様々なシチュエーションで活躍するツールです。
操作履歴

サーバー関係の操作履歴が一覧で表示されます。
サーバーアカウントごとに検索することができます。
サーバーアカウントの調べ方は、画面左側の「サーバー管理」から「操作/サーバーアカウント(プラン)」の項目を見て、サーバーアカウントの項目にある「(RK1)」などを除外した黒く伏せた部分を見ましょう。それが「アカウント名」です。

ラッコマーケット

ラッコマーケットのトップページに遷移します。
ラッコマーケットはラッコインフラ(ラッコサーバーとラッコドメイン)を利用したWordPressブログが簡単に売買できるサービスです。(上限50万円)
ラッコマーケットと似たサービスにラッコM&Aというサービスがありますが、こちらは比較的高額なサイトや、ECアカウント、ラッコインフラ以外のサイトなどの売買を目的としたサービスです。
ラッコドメイン

ラッコドメインはラッコ株式会社が運営するドメイン管理サービスです。
少し他のドメイン管理サービスより割高ですが、ものすごく高いというわけではありません。
ラッコマーケットの利用にはラッコドメインが必須なので、ラッコマーケット目的でWordPressブログを運営するならかんたんブログスタートで始めるとよいでしょう。自動的にラッコドメインで登録されます。
ドメイン名はラッコドメインで登録・管理されます。
ラッコサーバー, かんたんブログスタート(WordPress)で契約する方法
WordPressの引っ越しでラッコマーケットを利用するならドメインの移管を行いましょう。

ラッコサーバーのコントロールパネル【サーバー管理】
サーバーの細かい設定は「サーバー管理」から利用します。サーバーアカウントをクリックすると管理項目が表示されます。

設定できるのは次のような項目です。
- ドメイン管理/追加
- サブドメイン作成
- WordPress自動インストール
- 事前SSL認証
- リダイレクト設定(301/302)
- DNS設定
- Googleサーチコンソールドメイン認証
- ads.txt編集
- .htaccess編集
- WordPressアンインストール
- サーバー情報
- メモ編集
- サーバー管理画面(cPanel)
- ファイルマネージャー
- phpMyAdmin
- メールアカウント管理
- バックアップ(手動)
- SSL/TLS Status(AutoSSL)
- プランアップグレード
- 有効期限更新
- 自動更新設定
- サーバー契約移動
- サーバー解約申請
全てを理解しようとするとサーバーエンジニア級の深く広い知識が必要になるので、個人で利用することがありそうな項目だけ解説します。
なおほとんどの項目の使い方はラッコサーバーKnowledgeBaseで調べれば解説されています。
ドメイン管理/追加

例えばWordPressで、かんたんブログスタートを使わずに独自ドメインだけ別のドメイン管理サービスを利用するというときはここに利用するドメインを追加して、WordPress自動インストール機能を使います。
WordPress自動インストール
対象のドメインにWordPressをインストールします。

事前SSL認証

他社からラッコ—サーバーに移転するときに、普通にかんたんWordPress移行を使うと、移行後ネームサーバーを変更するとき移行処理で数時間程度サイトにアクセスできない可能性があります。
そういう時にSSLを事前にラッコサーバー側で対策してサイト訪問者がサイトにアクセスできない時間を作らない機能です。常に訪問者がたくさんいるようなサイトで特に重宝する機能です。
他社からラッコサーバーに移転する際に利用すると、HTTPS通信のダウンタイムを起こさずにスムーズに移転することができる機能です。
ラッコサーバー, 事前SSL認証の使い方(他社⇒ラッコサーバー移転時のSSLダウンタイム対策)
リダイレクト設定(301/302)

ドメイン変更やページを移転したときに、ページ訪問者を別のURLに転送する機能です。
DNS設定
主にサイトの引っ越しのときに使います。
DNSではドメイン名とIPアドレスの対応を管理します。ドメイン名を入力してサイトへ移動しようとすると、そのサイトのIPアドレスに移動することになります。しかしドメイン名を入力してもサイトのIPアドレスがわからなければそのサイトにたどり着けません。そこでドメインからIPアドレスを取得するためにDNSという仕組みがあります。
サイトを引っ越すとき、DNSも切り替えることになるのですが、旧サーバー側でTTLなどのDNS情報の値を変更するとDNSの切り替えが速くなったりします。
ラッコサーバーから他のレンタルサーバーに引っ越すというときは使うかもしれない機能です。
Googleサーチコンソールドメイン認証
Google Search Consoleではドメインプロパティの追加でドメインを認証させることができます。
このときにレンタルサーバー側でTXTレコードというのを設定する必要があるのですが、これを簡単に設定できる機能です。
TXTレコードのサーチコンソールでの取得までは簡単ですが、レンタルサーバーに反映させるのは少し面倒なので、TXTレコードを入力するだけで設定ができるのは便利ですね。
.htaccess編集
.htaccessの設定ができます。
リダイレクト処理やBASIC認証などが使えます。.htaccessの概要は以下の記事をご覧ください。
phpMyAdmin
WordPressで利用するデータベースMySQL の管理ツールです。
例えば4バイト文字と言われる特殊な絵文字が使えないというときに、phpMyAdminを編集して文字コードの設定を変えたりできます。
SSL/TLS Status(AutoSSL)
SSLが設定されているか確認できます。
ラッコサーバーではドメインを追加すると自動的に無料独自SSLが設定されるので、特に自分で何かする必要はありません。
ラッコサーバーでは、無料独自SSLが標準で設定されるため、作業は必要ありません(有料SSLからの切り替え時を除く)。
ラッコサーバー, 無料独自SSLのご利用方法(SSL証明書認証処理の起動方法)
自動反映まで待つのが辛い時はこの画面から無料独自SSLを手動で設定することもできます。「AutoSSLを実行」ボタンを押すと手動設定できます。

有効期限更新
自動更新前に前もってサーバー料金を支払っておきたいときに利用します。

自動更新設定
サーバー契約を自動更新するかどうかの設定ができます。

サーバー契約移動

現在のサーバー契約を別のラッコIDにそのまま移動させる機能です。
例えばラッコサーバーを契約する前にラッコキーワードを利用していて、あるメールアドレスを利用していた、という状況で、後にラッコサーバーを契約したけど管理を別にしたいから別のメールアドレスで登録した。
しかしラッコキーワードとラッコサーバーのアカウントは統一したほうが管理が簡単だな、というときに利用します。
まとめ【サービス連携が容易で便利機能付属のコントロールパネル】
ラッコサーバーのコントロールパネルは自社のサービスと連携しやすい構成で、Google Search Console設定を容易にする機能や、事前SSL認証などで引っ越しの間のタイムアウトを減らす機能などもついた便利なものとなっています。
利用する機会は少ないかもしれませんが、自動更新設定などは忘れずにやっておきましょう。

ユーザーの「設定がめんどくさい」という気持ちを汲んだコントロールパネルです
当ブログ(シルルスのコードおきば)ではラッコサーバー関係の記事を他にも執筆しています。参考になりましたら幸いです。
●ラッコサーバーでDMARCをドメインのメールに設定する手順
●ラッコサーバーでかんたんブログスタートを使う【本当に簡単です】
●ラッコサーバーでかんたんブログスタートを利用しないブログの始め方