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今回は楽天モバイルの進化について解説します。
私は2021年に楽天モバイルを契約しました。ポケットWi-Fiの利用で使い放題だから※固定回線の代わりになるかな、という理由からでした。
※ベストエフォートです。
しかし2021年の契約後ポケットWi-FiのモバイルルーターとSIMカードが届いてからわずか一日で解約しました。
2021年の楽天モバイルはこんな感じでした。
私の住んでいる地域は田舎ではありますが近くに映画館はあるような地方都市です。
駅前はそれなりに開発されていて中心市街地にはイオンもあるけどちょっと郊外に行くと田園風景が広がっているような都市です。
その都市の中心市街地に住んでいました。
2021年の当時、「さすがにここには電波が届いているでしょ」と考えての契約だったのですが、サービスエリア内と表示されていたにも関わらず、結局楽天モバイルの電波は拾えず、「ダメだこりゃ」となったわけです。
インターネットの情報を見ていると2025年の情報では「楽天モバイル結構つながるようになったよ」という報告がちらほら出ていました。
「今度はどうだろ?使い放題※で安いなら4Gでも困らないし契約してみようかな」と考えました。
※ベストエフォートです。
そこでSIMフリーのホームルーターを購入してそれに契約して届いた楽天モバイルのSIMを刺して使ってみました。
すると
あれ?繋がる!
なんと楽天モバイルの電波を拾うじゃないですか。
さすがに電波の受信感度は5段階中3段階目くらいが平均でしたが、2.4GHz帯の接続で26Mbps程度平均して出るようになりました。
動画もブログの更新もストレス無くこなせるようになり、家の固定費も削減できて小躍りして喜びました。
確かに楽天モバイルは繋がるようになってきているようです。
なお例えばSIMフリーのホームルーターは以下のようなものがあります。
PIXELA(ピクセラ) Wi-Fi LTE対応SIMフリーホームルーター dual_band PIX-RT100-AZ。
国内MNO 4キャリアのSIM対応(ドコモ・au・Softbank・楽天)楽天のバンド3も使える。
4G限定だが4G中心の楽天モバイルと相性がよい。
15,800円 税込(2025年5月25日のAmazon価格)
2021年から2025年の間に大きく変わったのが「基地局の数」です。

(1)令和3年度 携帯電話及び全国BWAに係る 電波の利用状況調査の評価結果の概要(総務省)を加工して作成
(2)令和5年度 携帯電話及び全国BWAに係る 電波の利用状況調査の調査結果の概要について(総務省)を加工して作成
(3)令和6年度 携帯電話及び全国BWAに係る 電波の利用状況調査の調査結果について(総務省)を加工して作成
令和3年度は2021、令和5年度は2023年、令和6年度は2024年と大雑把に考えるとRakuten最強プランの発表が2023年なので、2021年の人口カバー率80.1%から基地局を増やして、2023年にだいたい人口カバー率が98.56%というまずますの状況になってからRakuten最強プランで顧客を一気に増やそうとしたと見て取れます。
この情報から2021年の人口カバー率は80.1%。これでは確かに「なんとなく電波はつかむけど繋がらないところは結構ある」状態でしたね。
私の地域も2021年は繋がるところはあったんでしょうけど、楽天モバイルの電波はほとんど1.7GHz帯のバンド3ですから、プラチナバンドではありません。
プラチナバンドは周波数が低い電波で、建物などで減衰しにくいので屋内やビルの陰にも電波が届くのですが、これが使えないのですから、人口カバー率80.1%では我が家のようなそのへんの民家の屋内には届かなかったんでしょうね。
しかし2024年のデータでは2021年に比べて基地局数は約3.3倍となっており、相当基地局を建てたと言えます。
この楽天モバイルの頑張りが、田舎の我が家の屋内で楽天モバイルの電波をつかむことを可能としたわけです。
現在の楽天モバイルの人口カバー率は99.9%とあります。(参考:楽天モバイル, Rakuten最強プラン(料金プラン))
これはパートナー回線のエリアも含めた数値です。
楽天モバイル単体では98.85%程度でしょう。
しかしたとえパートナー回線の電波を拾ってもその通信量も無制限なので、電波さえ拾えばあまり気にせず通信ができるようになっています。
昔は5GB制限があったのですがそれがなくなってより使いやすくなっています。
楽天モバイルはスマホでの衛星通信を実現しようとしています。

楽天モバイル株式会社(以下「楽天モバイル」)は、米AST SpaceMobile(以下「AST」)と共同で、衛星と携帯電話の直接通信によるモバイル・ブロードバンド通信サービスを日本国内で2026年内に提供を目指す計画を発表しました。
楽天モバイル, 楽天モバイル、AST SpaceMobileとの衛星と携帯の直接通信による国内サービスを2026年内に提供を目指す計画を発表
衛生と直接通信できれば本当の山間部や海上でも簡単に通信できるようになるので、基地局で繋がりやすさを出さなくてもなんとかなる可能性が高いです。実際現在でもネットが繋がらない山間部や海上の船舶でスターリンクで衛生インターネットを導入するなんて話はよく聞きます。
これと似たようなことが楽天モバイルで可能になるなら、プレミアム価格で提供してもスターリンクなどより低い料金なら使う人はいるでしょう。
またプラチナバンドも獲得しています。
楽天モバイルは2023年にプラチナバンドを取得しました。今後は取得した700MHz帯の電波を拡大させてさらに人口カバー率を増やしていくことが予想されます。
楽天の5Gも展開されていますが、他社が4Gの周波数の電波を5Gに転用するNR化した5Gを利用して5Gエリアの拡大を目指している中、楽天モバイルはNR化の5Gを増やしていません。
Sub6とかミリ波のNR化より高速の5Gを展開しています。
ただNR化の5GはSub6とかミリ波より周波数が低いので遠くに届きます。遮蔽物にも強いです。
そのためエリアカバー率を上げるには有効な手法で、楽天モバイルはこれをやっていないので5Gエリアの広さで言えば狭いです。
最近は総務省に5Gの展開が遅いと注意されています。
参考:総務省, 楽天モバイル株式会社に対する第5世代移動通信システムの普及のための特定基地局の開設計画に関する令和6年度5G特定基地局開設の遅延の改善に関する指導
開始しますと言っていた5G基地局がまだサービス開始していないじゃないかという指導ですが、やはり5Gはあまり力が入っていない感じですね。
NR化で5Gを増やすのか今後に注意する必要があるでしょう。
まあ楽天モバイルは「高速で最新だけど頻繁に途切れる回線は致命的だ」ということには気づいているんでしょうね。
だから5Gもそれなりに頑張るけど、それよりも「エリアカバー率」を上げるプラチナバンドとか衛星通信に注力しているわけです。
私が小躍りして喜んだ楽天モバイルですが、注意点もあります。
例えばLinuxのOSのisoファイルなどの数GBあるような大きなファイルをダウンロードしようとすると何回も失敗します。
まあそういう大容量のファイルの通信をいじってたくさんの通信をさばいているのでしょう。
苦肉の策で確実にうまくいくわけではないのですが、最近は分割ダウンロード・レジューム機能搭載のダウンロードソフトが色々あるので、そういうダウンローダーでちょっとずつ大きなファイルをダウンロードするといいかもしれません。
まあネット動画とか音楽配信とかを利用している分には通信が制限されたことは無いので、あまり遭遇することは無いと思いますが。
※追記
2025年9月末の状況では私の祈りが通じたのかLinuxの数GBのファイルをダウンロードしてもダウンロードが中断されることは無くなりました。あまり心配しなくてもいいようです。
今回の話は地方のそこそこ発展した田舎の町くらいを想定していたため、限界集落並みの超田舎だとどうなのかという話が残っていました。
田舎での楽天モバイルの繋がりやすさについて解説した以下の記事も参考にしてみてください。

簡単にまとめると、楽天モバイルは田舎でもエリアカバー率は全国で99.9%あるので、エリアカバー率の計算に入っている人口がいる場所、つまり家の中ならほぼ繋がります。限界集落の私の親戚の家でも楽天モバイルの電波を掴みました。
ただ、田舎の場合田んぼの真ん中のコンビニとかだとエリアカバー率の計算に入らないのでそこが手薄になって基地局が建たず、繋がらない可能性が残っています。
その場合の代替手段としてデュアルSIMでPovoを利用するとau回線を使いたいときだけ簡単に使えるようになるのでいいんじゃないでしょうか、という話をしています。
デュアルSIM対応のスマホは中古でもかなり流通しているので、ゲオオンラインストアをおすすめしています。
今回は楽天モバイルは昔はゴミ回線と言われても仕方がない状況にあったところ、2025年にはそれほど悪くない回線に進化してきているという話をしました。
2021年くらいに繋がらなかったと諦めていた方は、今なら違う体験をすることができるかもしれません。

我が家では確かに進化していました