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今回はレンタルサーバーのスペック表に出てくる「MySQL」について解説していきます。
MySQLってなんなのさ?
簡単に言うとWordPressで扱うデータを使いやすく管理する仕組みのことだね。MySQLが二つというときはMySQLで作ったデータベースが二つという意味だよ。
基本的にWordPress一つにMySQLが一つ必要だよ。レンタルサーバーのスペックにはプランごとにMySQLが3つまでとか無制限とか書かれているよ。
これによって契約したプランでWordPressのブログが何個持てるのかというのが大体決まるんだ。
実際筆者はさくらのレンタルサーバで複数のブログを一つのプラン(スタンダードプラン)で運営しているよ。
これはさくらのレンタルサーバのコントロールパネルのデータベースの項目だよ。WordPress用のデータベースが二つあるね。このレンタルサーバーではスタンダードプラン一つの契約で二つのブログを運営しているよ。
今回はそんなMySQLをなるべくわかりやすく解説していくね。
MySQLの個数によっては一つのレンタルサーバーで複数のブログが持てる
ブログを複数持ちたいという需要は意外にあります。アフィリエイト目的なら「レンタルサーバー」「独自ドメイン」「WordPress」の組み合わせが良いという情報に行きつくでしょう。そのときレンタルサーバーを一つ契約すると複数のブログが持てるということは初心者の方にはなじみがないかもしれません。
ブログ一つにレンタルサーバー一つが必要なんじゃないの?
実際私もそう思っていました。ブログを本格的に始めたばかりのころは、レンタルサーバーをブログの個数分契約して、月々のレンタルサーバー代が雪だるま式に増えていきました。
しかしレンタルサーバーの知識が深まるにつれ、一つのレンタルサーバーで複数のブログを持てるということがわかりました。一つのレンタルサーバーで複数のブログを運営できれば、独自ドメインはブログの数契約する必要がありますが、レンタルサーバー代はかなり節約できます。
そして複数のブログを持てるかどうか決めるのが「MySQL」の個数だということがわかったのです。
WordPress一つにMySQL一つ
WordPressは記事のデータをデータベースに格納します。後述しますがMySQLというのはデータベースのことです(正確にはデータベースを管理するシステム)。基本的にWordPressのブログ一つにMySQLが一つ必要です。特にレンタルサーバーで提供している「WordPress簡単インストール」は便利な機能ですが、この機能はWordPress一つにMySQL一つを必要とします。
一つのMySQLに複数のWordPressをインストールすることもできますが、便利な簡単インストールが使えないので、あまりお勧めしません。
WordPress一つにMySQLが一つ必要ということは、MySQLが複数使えれば一つのレンタルサーバーの契約で複数のWordPressブログが持てるということになります。
【転送量上限にも注目】MySQLの個数だけで選ばないほうがいい
MySQLが複数持てるレンタルサーバーのプランなら複数のブログを運営できますが、MySQLの個数のほかにもう一つ注意しておいた方がいいのが「転送量上限」です。転送量上限というのは一日、あるいはひと月でどのくらいのデータ量をサーバーが処理できるかという指標です。
これが少ないと、転送量(サーバーが処理するデータ量)は運営しているブログすべての合計になるので、転送量上限に引っかかりやすくなり、アクセス制限などの処置がとられる確率が上がります。するとユーザーは制限によって表示がもたつく画面からすぐに離脱してしまい、記事を見てもらえなくなります。下に複数のMySQLが持てる代表的なレンタルサーバーの転送量上限とMySQLの個数を示します。運営するブログが目標とする合計PVから、どのくらいの転送量になるか考えてからレンタルサーバーを決めましょう。PVと転送量の関係はこの表の後で考察しています。
レンタルサーバー名 | MySQL | サーバー代(一年) | 転送量上限 |
リトルサーバー(ミニ) | 3個 | 1,980円 | 30GB/日 |
リトルサーバー(リトル) | 10個 | 3,300円 | 90GB/日 |
エックスサーバー (スタンダード) | 無制限 | 13,200円 | 無制限 |
ロリポップ! (ハイスピード) | 無制限 | 11,880円 | 無制限 |
さくらのレンタルサーバ (スタンダード) | 50個 | 6,600円 | 無制限 |
PVと転送量の目安としてはこのブログ(シルルスのコードおきば)の転送量を元に試算してみると次のようになります。
- 25PV:転送量12MB程度
- ひと月1万PV:約160MB/日
- ひと月30万PV:約4.8GB/日
月30万PVの超人気ブログになっても5GB/日程度あればさばける計算になります。この計算は次の記事で詳細に解説しています。
MySQLはデータベース管理システム(DBMS)
データそのものの集合は「データベース」といいます。そしてこのデータベースにアクセスしたり値を書き換えたりするのがデータベース管理システム(Database Management System)です。データベース管理システムはDBMSと表記されます。
ここからはデータベースとDBMSについてざっくり解説していきます。
データベースとは
データベースとはデータの集合です。特に現在のITの領域でデータベースと言えば、リレーショナルデータベース(RDB)のことを指す場合が多いです。この記事ではデータベースをRDBとして話を進めます。データベースに情報をどう蓄積するかというのは根本的な問題ですが、RDBでは情報を二次元の表の集合で表現します。
学籍番号 | 氏名 | 選択科目 |
0012 | 山田太郎 | 国語 |
0013 | 佐藤花子 | 数学 |
エクセルの表みたいだね
そうなんだけど、ちょっとエクセルにない機能があったりして、表そのものとして見ると同じだけど、使い方が違うんだ。次の節で解説していくよ。
なぜデータベースを使うのか
データベースという枠組みを使わなくても、データを蓄積するだけならエクセルファイルを適切にフォルダ分けして管理すればよさそうに感じます。しかしいくつかの理由でデータベースを利用したほうがよい場面があるのです。
例えば次の図はある会社の各部署での情報管理の一例です。
一般的な方法でエクセルのような表計算ソフトで情報を管理しようとすると、各部署がそれぞれ全社員の情報が詰まったデータをバラバラに持っている状況になります。
すると各部署で情報の更新作業をする場合、他の部署にその更新結果が反映されません。メールで「ここ修正しといて」と送ったりして、それぞれの部署の持つ名簿を更新する必要があります。
すごく面倒だね
そうなんだよ。だからデータは一元管理して、それぞれの部署がその情報だけでやりたいことをするという仕組みが考えられたんだ。それがデータベースだよ。
DBMSとMySQL
エクセルの表とデータベースが違うのは、SQLというデータベース操作言語でデータの中身を効率的に取り出したり、書き換えたりできるという点です。SQLはデータベースを扱うのに都合よくできていて、VBAなどで表を直接操作するより効率的です。そしてSQLを受け付けて、データベースの情報を操作する機能を持っているのがDBMSなのです。
そしてこのDBMS、たくさんの製品があります。例えば次のような製品です。
- MySQL
- PostgreSQL
- SQL Server
- Oracle
ここでMySQLが出てきましたね。MySQLというのはDBMSの一つです。データベースを管理してユーザーとデータベースの橋渡しをします。
データベースを色々操作するためのソフトがMySQLなんだね
コストや使いやすさなどの観点からMySQLは様々な企業で使われているよ。
WordPressはMySQLを採用している
WordPressでは様々なデータを扱います。
- 記事本文のデータ
- カテゴリーデータ
- WordPress管理者のIDやパスワードなどのデータ
- ・・・
これらをセキュリティを高めて効率的に使うために、こうしたデータをデータベースに格納し、MySQLによってデータベースを操作(検索・登録・更新・削除)します。MySQLは操作するのにパスワードが必要です。こうしたセキュリティをWordPressで独自に搭載しようとすると、かなり手間がかかるのは容易に想像できます。WordPressはMySQLを利用することで、データを堅牢に、効率的に利用しようと考えたのかもしれません。
ちなみにMySQLが複数使えるというのはMySQLで作ったデータベースが複数持てるという意味です。一つのデータベースに対してWordPressが一つインストールできます。
MySQLとMariaDB
レンタルサーバーのスペック表を見ていると、データベースにMariaDBと記載されていることがあります。
MySQLじゃないの?
この二つは微妙に違うんだよ。
MariaDBはMySQLから派生したDBMSなんだ。
だから中身は結構似ている。でも管理している団体が違うよ。MySQLはOracleという企業が管理していて、MariaDBはコミュニティという世界中の有志で管理されているよ。
WordPressではMySQLとMariaDBの両方をサポートしているよ。
だからレンタルサーバーのスペック表のデータベース欄にMariaDBと表記されていてもWordPressはちゃんと動くから安心してね。
MySQLを利用しているサービス
MySQLはデータベースを操作するという汎用的な機能を持っているので、WordPressだけではなく、様々なサービスで活用されています。例えば次のようなサービスです。
- LINE
- YouTube
- Spotify
データを扱うのはウェブサービスの基本なので、DBMSは幅広いウェブサービスで利用されていますね。
データあるところにDBMSありだね
まとめ
今回はMySQLとは何なのか解説しました。またMySQLの個数とWordPressブログの関係についても解説しました。
データベースとDBMSの関係や、なぜデータベースを使うのかなどが伝われば幸いです。
レンタルサーバー選びでお悩みなら、こちらの記事が参考になるかもしれません。